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頚椎捻挫・腰椎捻挫(いわゆるむちうち)の場合や、頚椎ヘルニアと言われた場合に、後遺障害等級14級9号の「局部に神経症状を残すもの」に該当するのか、それとも後遺障害等級12級13号の「局部に頑固な神経症状を残すもの」に当たるのかが争いとなるケースは多くあります。
この違いですが、色々な要素はあるものの、最も大きいのは、「画像資料など、痛みに関して客観的な根拠があるかどうか」です。
たとえば、事故後一貫して首の痛みがあり、しびれ等も出ていて、ジャクソンテストなどの神経学的検査でも異常が出ている。しかし首のレントゲンやMRIでは何ら異常はない、という場合には、14級9号になる可能性が高いです。
他方で、一貫した痛みやしびれとともに、画像上も頚椎の神経圧迫などが見られる場合には、12級13号を獲得できる可能性が高まってきます。神経の圧迫については、XP(レントゲン)やCTでは写っていないことが多く、MRI画像が重要になります。また、MRIでも、精度(テスラ)の違いにより、写らないこともあります。
ただ、頚椎の変性や神経圧迫については、特に40歳台以上では、加齢性の変形なのか、外傷性の変形なのかについて、保険会社側が争ってくるケースが多々あります。MRI画像などで変性や圧迫が見つかった場合、医師に、「外傷性のものですか?それとも加齢性のものですか?その理由は何ですか?」と確認し、外傷性のものである場合には、そのことをカルテに記載しておいてもらうとよいでしょう。
また、神経根症状の場合、どの神経根が圧迫されると、どの部分にしびれがでる、という法則性があります。自分の画像としびれなどの症状が一致しているかどうか、医師に確認してみることも重要だと考えられます。(一致していない場合には、画像所見があっても、12級が獲得できないことが多いです)